20世紀において漢方の果たした役割


所有跟贴·加跟贴·新语丝读书论坛

送交者: laokang 于 2006-10-08, 05:15:52:

漢方医学が明治初期の医制改革により医学教育の場から排除されてしまったため、20世紀後半まで、漢方薬は一般的漢方製剤や生薬製剤として薬局などで販売されてきたほか、数少ない医師や薬剤師などにより煎じ薬として処方されてきた。ところが、1976年に漢方エキス製剤が本格的に保険収載されたことを機に、高齢者疾患や慢性疾患の治療をはじめ広く国民治療に活用されるようになり、多くの医師が漢方治療の有用性を認めるようになった。一方、健康志向の高まりの中でセルフメディケーションも盛んに行われるようになり、一般用漢方製剤や生薬製剤はその後も継続して広く用いられている。現在、漢方薬は医療用製剤としてあるいは一般用製剤・生薬製剤として、多様な形で幅広く国民医療に貢献している。
 20世紀は当初医療の一端を担うにすぎなかった漢方薬が、保険収載を機に広く医療に普及した時代であった。


--------------------------------------------------------------------------------

1.現代医療における漢方薬の使われ方


1) 医療用漢方エキス製剤の薬価収載と品目数の推移

 1967年に4品目が初めて薬価収載された医療用漢方エキス製剤は、1976年に41処方・54品目が追加収載された。その後数回の追補を重ね、2000年4月現在では148処方・848品目の漢方エキス製剤が25社で製造され、30社より販売されている。

2) 生薬の薬価収載と推移

 生薬の薬価収載は1960年に始まり、1963年の追補改正により「調剤容易な配合剤としては収載しないが、既収載の単未生薬の合算により保険請求できる」ことになった。その後の追補により現在は約200種類の生薬が薬価収載されている。

3)一般用漢方製剤の推移

 一般用医薬品として承認される漢方薬210処方について、1972年から厚生省(当時)が審査内規の公表を始め、一般用漢方製剤市場は急速に拡大した。その後の推移は社会調査研究所のデータによると、メーカー数は1996年の92社から1999年には111社へと増加し、品目数も1996年の2,154品目から1999年の2,812品目へと増加している。

4)漢方製剤などの薬効分類

 当初はそれぞれの効能効果にあわせて別々の薬効分類で収載されていたが、1976年の漢方エキス製剤の薬価収載を機に「510 漢方製剤等」の薬効分類が新設され、現在は「510 生薬」、「520 漢方製剤」、「590 その他の生薬及び漢方処方の基づく医薬品」に分類され収載されている。

5)漢方製剤などの生産金額推移

・医療漢方薬(漢方製剤、生薬、その他)の生産額は、1976年以降、医療ニーズ拡大、収載製剤数の増大に伴い順調に増加し、ピーク時の1992年には、1,542億円となった。しかし、その後の薬価引き下げや副作用問題などの影響を受けて減少し、1998年には843億円となった。1999年には879億円となり、最近は微増で推移している。このうち小柴胡湯の生産金額は1992年の450億円から1999年には105億円となり、小柴胡湯の減少が生産金額の推移に大きく影響していることが伺われる。


・医療用漢方薬を除く一般用漢方薬(漢方製剤、生薬、その他)・配置用漢方薬の合計生産金額は、1980年までは医療用漢方薬よりも多かったが(1980年は医療用154億円、一般用・配置用の合計184億円)、その後の伸びは緩やかで、1992年の307億円をピークに1999年は245億円となっている。また、配置用薬は1999年で14億円となっている。この他、生産動態には含まれていないが、生薬・漢方薬を配合した胃腸薬・便秘薬・感冒薬などが一般用医薬品として多くの人々に使用されている。


・医療薬と一般用・配置用の生産金額の比率は、1999年においては医療用78.2%、一般用・配置用21.8%の比率であった。最近はほぼ8:2の割合で生産されている。


・医薬品総生産額における漢方製剤の比率は、1992年の3.1%をピークに、1999年は1.6%となっている。

6)医療用漢方製剤の使用実態

日経メディカル誌は、1979年以来、経年的に「漢方薬に対する意識および使用実態調査」を実施してきた。その最新調査である2000年10月号別冊に掲載された調査結果を引用して、医療用漢方製剤の使用実態の一部を示す。


・現在、漢方薬を使用している医師は72.0%。使用を開始した時期は「昭和61年~平成2年」が28.6%、次いて「平成3年~9年」が24.0%、「平成10年~現在」が6.1%であり、使用している医師の7割はすでに10年以上使用経験があるといえよう。


・漢方薬の使用動機:「科学的なデータが報告されてきた」ことをあげる医師が半数近く(45.9%)を占め、4年前の調査の16.4%に較べ大幅に増加している。これは科学的根拠を重視して治療を行っていることが伺える。その他、「患者のQOLを高め全人的な医療ができる」(37.1%)、「患者からの強い要望が出るようになった」(28.8%)、「生活習慣病等、疾病の進展抑制に期待」(21.81%)をあげている。なかでも、「患者から強い要望が出るようになったから」と答えた医師が年々増えている。


・漢方薬使用の考慮点:60%近くの医師が西洋医学的診断のうえに漢方医学的所見を加味して漢方薬を投与しており、漢方薬の適正使用の傾向がみられる。


・漢方薬を使用する主な疾患・症候:更年期障害、急性上気道炎、便秘、慢性肝炎、咳・痰、食欲不振・栄養状態の改善、こむらがえり、急性・慢性気管支炎、アレルギー性鼻炎など。


・使用する主な漢方薬:葛根湯、補中益気湯、小柴胡湯、小青竜湯、加味逍遥散、当帰芍薬散、芍薬甘草湯など。


・漢方を使わない医師:半数近くが「具体的な使い方がわからないから」という理由をあげ、漢方教育のあり方が課題となっている。




所有跟贴:


加跟贴

笔名: 密码: 注册笔名请按这里

标题:

内容: (BBCode使用说明)